歯科医院の口コミを増やす、正しい方法——Google口コミとMEOの基本

03 経営者の視座

01
患者さんは、ホームページより先に口コミを見ている

歯科医院の口コミを増やす、いちばん確実な方法は、満足された患者さんに、その場で、丁寧にお願いすることです。口コミ業者への依頼や、やらせ、代行は、論外です。

この記事では、正攻法で口コミを積み上げ、地図検索(MEO)で選ばれる医院になるための考え方と、明日から使える手順を、順番にお伝えします。

口コミとMEOの重要性は、数年前から言われ続けてきました。今さら感があるのは事実です。それでも、あえて取り上げるのは、患者さんの行動が、いまも変わっていないからです。

多くの方は、「近くの歯医者」と検索し、地図に並んだ医院の口コミを見て、候補を絞ります。ホームページを開くのは、その先です。検索し、Googleの口コミを確かめ、気になった医院だけホームページを見る。この順番で、患者さんは決めています。

この地図や検索で上位に表示されるための取り組みを、MEO対策と呼びます。広告と違って費用はかからず、検索されるほど効いてくる。だからこそ、力を入れる価値があります。

正直に申し上げれば、いまから取り組むのは、出遅れています。けれど、出遅れているからといって、そのままでいい理由にはなりません。

02
口コミが少ない医院は、来るはずだった患者さんを逃している

先生ご自身が体調を崩し、病院を探す場面を、思い浮かべてください。検索した医院の口コミが数件しかなく、評価もいまひとつだったら、まず行かないはずです。近くに、口コミが多く、評価も高い病院があれば、そちらを選ぶ。わざわざ少ないほうを選ぶ理由は、ありません。

KEY INSIGHT

これが、一般的な人の心理です。だとすれば、口コミを増やすことは、患者さんを「集める」施策というより、本来来るはずだった患者さんを「逃さない」施策です。やっていない状態は、見込みのあった方を、静かに取りこぼしている状態だと言ったほうが、現実に近い。

前回の記事で、広告より先に整えるべき三つの資産の一つとして、口コミを挙げました。理由は、ここにあります。

03
口コミをお願いしていいこと、いけないこと

「口コミをお願いするのは、失礼ではないか」。そう感じる先生もいらっしゃいます。お願いすること自体は、まったく問題ありません。線を引くべきは、その先です。

やってはいけないことは、二つです。一つは、金銭や特典と引き換えにすること。規約に違反しますし、患者さんの信頼も損ないます。もう一つは、「良い評価だけを書いてください」と、内容を指定すること。時に、「頼まれて書いています」と口コミの中に書かれてしまうこともあります。それは、医院の姿を、そのまま映しています。

インターネットは、現実と切り離された別世界ではありません。現実と同じように、正直に、誠実に、情報を積み重ねていくこと。それが、揺るがない勝ち筋です。

04
口コミが自然に集まる、声かけのタイミングと手順

口コミは、タイミングがすべてです。治療が一区切りし、患者さんが「ありがとう」と感じてくださった、その瞬間に声をかけます。

会計のあとで、流れ作業のように「口コミをお願いします」と伝えるのでは、ほとんど書いていただけません。むしろ、会計を待つ時間に、その場で書ける流れをつくります。手順は、三つです。

一つ、チェアを離れるタイミングで、担当者がひと言、お願いする。二つ、QRコードを載せた案内用紙を手渡す。書くまでの手順は、できるかぎり少なくします。三つ、会計を待つ数分のあいだに、その場で書いていただく。

案内用紙は、いまはAIを使えば、すぐにつくれます。治療が終わった直後の、すっきりした気持ち。その気持ちのままに声をかけるからこそ、その気持ちが、そのまま口コミの言葉になります。

05
近隣で口コミ数の上位に入るまで、徹底する

大切なのは、できるかぎり一人も漏らさず、お願いし続けることです。目安は、近隣の医院のなかで、口コミの数が上位に入るまで。そこまでは、徹底して取り組む価値があります。

繰り返しになりますが、口コミが十件もなく評価も微妙な医院と、口コミが百件あってそこそこ評価されている医院。患者さんが選ぶのは、後者です。数は、それ自体が信頼の証になります。

06
低評価は、伸びしろになる

厳しい評価がつくこともあります。落ち込む必要はありません。誠実に、感謝と改善の姿勢を返信する。その姿を、これから来る患者さんは見ています。

悪い口コミへの返信には、医院の本質が表れます。そう心得て、口コミには、一件ずつ丁寧に、真摯に返していく。低評価は、医院の姿勢を見せる場に変えられます。

07
院長一人の努力にせず、仕組みにする

最後に、いちばん大切なことです。口コミを、院長一人の努力にしないこと。誰が担当でも同じ声かけができるように、タイミングと言葉を、簡単な手順にしてスタッフと共有する。仕組みになれば、口コミは、日々、確かに積み上がっていきます。

診療を受け、満足していただき、気持ちのいい瞬間に、その気持ちを丁寧に言葉にしていただく。それを、徹底してお願いする。それが、いちばん強い口コミの集め方です。


財津 昇
ブログに書かない本音・裏話を
メルマガでお届けしています
NEWSLETTER

「学びと人のあいだに」——週1回配信。ブログ記事の舞台裏や、経営者として日々考えていることを、メルマガ限定で共有しています。

週1回・毎週配信
ブログ未公開の裏話
経営者の本音
いつでも解除可能
メルマガに登録する
※ 配信解除はワンクリックで可能です