その会議は、何を決める場ですか

03 経営者の視座

01
議事録の話から、会議の話になった

前回の記事で、スタッフミーティングの議事録をAIで作る方法を書きました。録音して、AIに要約させて、リンクを共有する。それだけ、という話です。

ところが、書いているうちに、どうしても会議そのものについて語りたくなってしまいました。議事録は、あくまで会議の出口です。その手前にある会議が機能していなければ、どれだけ記録を整えても意味がない。だから、もう少しだけ踏み込ませてください。

正直に言えば、私はサラリーマン時代、会議が苦手でした。これほど生産性の低いものはない、とすら感じていました。

たまたま私が属してきた会社が、そういう会社だっただけかもしれません。ですが、世の中の会社で(特に中小企業で)、効果的な会議、生産的な会議をしている会社が、どれほどあるでしょうか。少なくとも、私の界隈では、ほとんど見当たりませんでした。

02
会議は、アクションを決める場

KEY INSIGHT

会議は、アクションを決める場である。

シミュレーション、分析、解析、調査。これらは、大勢が集まってやる必要はありません。そうして集めた情報をまとめた資料に基づいて、意思決定をし、アクションプランを立てる。それが、会議の本質だと考えています。

どんな行動にもつながらない会議をやっている会社や医院は、往々にして、話し合うことが目的になってしまっている。

だからこそ、議事録がきれいにまとまっていればよかったのです。

議事録の書き方を上司に注意された経験はあっても、そこにまとめたアクションプランが実践され、どんな成果につながり、どんな改善が必要なのか。そのPDCAが議論されることは、ほとんどなかったのではないでしょうか。

「あの会議で、何を決めたんだっけ」。よく聞く話です。

03
残していないのではなく、形骸化している

歯科医院でミーティングを行っている院は、多いと思います。しかし、その記録を残し、活用している院は、どれくらいあるでしょうか。私がセミナーや授業を通して見聞きする範囲では、「会議はやっているけれど、記録は残していない」という院が大半です。これは歯科医院に限らず、多くの企業でも同じです。

正確に言えば、残していないというより、形骸化している。ここを問いたいのです。

たとえば10人が集まって会議をするということは、会社にとって「10人時」というリソースを消費しているということです。10時間分のリソースを使って話し合っただけで、何のアクションにも、改善にも、成長にもつながらない。こうした非生産的な会議が、多くの会社で繰り返されています。

04
記録より、認識

そして、もっと本質的なことがあります。

問題は、決定が記録されていないこと以上に、決定が全員に認識されていないことです。「先週の会議で、あれ決めたよね」「いえ、そんな話はしていません」。こうした行き違いが起きるのは、記録がないからではありません。同じ決定が、全員の中で同じ輪郭を持っていないからです。

意思決定の場として情報を共有し、アクションを「いつ、誰が、どのように」行うのかが決まり、議事録として全員に認識されている。そこまでできていれば、あとは、そのアクションのマネジメントに集中できます。

会議に、はじめて意味が生まれます。

05
私が会議に求める、二つのこと

議事録の作り方から書き始めて、気づけば会議そのものの話になっていました。ですが、私の中では地続きです。決めること。そして、決めたことを全員が同じように持つこと。私が会議に求めるのは、その二つだけです。


財津 昇
歯科医院の経営を、一歩先へ。
週に一通、経営のレターをお届けしています
NEWSLETTER

「歯科医院 経営と学びのレター」——毎週日曜配信。経営者としての視点、学びを成果に変えるヒント、そしてAIを医院にどう活かすか。週に一通、お届けしています。

週1回・毎週日曜配信
経営者としての視点
AI活用は、実装の記録で
いつでも解除可能
レターを受け取る
※ 配信解除はワンクリックで可能です